生産ラインの加工工程(初級編 第41回)

03 初級編

どーも、げーちゃんです。

本日のテーマは「生産ラインの加工工程」です。

第6~22回は、企画書の中身を丁寧に説明してきました。

第23回以降は、企画書を元に生産準備する4Mについて詳しく説明したいと思います。

生産準備の起点(初級編 第3回)にて、製造図面と生産計画が生産準備の起点の情報であると説明しました。

特に、Method(方法)の生産ラインの加工工程に関して詳しく説明したいと思います。

この記事で学べる事

・生産準備におけるMethodの考え方
・生産ラインの加工工程の知識

製造図面が4M情報に分解される図

前回の復習

生産準備とMethodのポイント

生産ラインを構築する上で重要な5項目に関して、説明していきたいと思います。

今回は、青ハッチ部を説明します。

No分類内容
1生産ライン方式①
:作業分割
ライン生産方式、
セル生産方式
2生産ライン方式②
:サイクルタイム管理
コンベア生産方式、
工程固定生産方式
3生産品番の流し方①
:多品種対応
混流生産ライン、
専用生産ライン
4生産品番の流し方②
:品番切替
大ロット生産、
小ロット生産
5生産ラインの工程種類受入工程、加工工程、
組立工程、検査工程、
出荷工程

生産ラインの工程種類

生産ラインには、大きくは5種類の工程があります。

受入工程、加工工程、組立工程、検査工程、出荷工程の5工程です。

加工工程とは

加工工程の役割は、部材受入・保管・供給を効率的かつ高品質に行うことです。

また加工工程は、「部材加工」の機能があります。

部署は、製造部門が管轄です。

この工程に関わる装置類は、勿論、生産技術部門が用意します。

部品加工は、本質的に部材の変形が伴う加工作業」と覚えておきましょう。

部材が工場内で使う半製品となります。

また組立作業がない製品は、加工工程でできた半製品が製品扱いで出荷されます。

分類InputProcessOutput
部材加工
(製造)
品質保証済の部材部材変形が
伴う加工作業
半製品
or 製品

加工工程の考え方

加工工程の種類

加工工程の種類は、大きく6種類のプロセスあります。

素材準備、形状付与(除去)、形状付与(成型)、接合、仕上げ、特性付与の6つがあります

当然、例外はたくさんありますが、よく使う製造現場の加工の型として覚えて頂けると幸いです。

これらをそれぞれ説明したいと思います。

プロセス役割具体的な加工
素材準備除去加工
(切る)
切断、鋸断
形状付与
(除去)
除去加工
(削る・切る)
切削、研削、
放電、ブローチ
形状付与
(成型)
成形加工
(変形させる)
プレス、板金、鋳造、
鍛造、樹脂成形
接合接合加工
(つなぐ)
溶接、ろう付け、接着
仕上げ表面処理
(表面を強化・保護)
研磨、表面処理
特性付与熱処理
(硬さ・組織を変える)
焼入れ・焼戻し、
焼なまし・焼ならし

素材準備

プロセス役割具体的な加工
素材準備除去加工(切る)切断、鋸断

素材準備の役割は、加工に必要なサイズに切り分けることです。

具体的な加工を下記で纏めました。また鋸断(きょだん)も切断の一種ですね。

また切断の事例の加工手法は、形状付与(除去)でも使います。

分類InputProcessOutput
素材準備材料除去加工
(切る)
ワーク単位
の材料

素材準備の切断(切り分け)として加工かという目的で分けています。

具体的な加工説明
切断
(せつだん)
材料を所定の寸法に分割する旋盤、フライス、
レーザー、アーク切断
ウォータージェット切断、
マシニングセンター
鋸断
(きょだん)
鋸歯(のこぎりは)を使って、
材料を所定の寸法に分割する
・バンドソー
・丸鋸

形状付与(除去)

プロセス役割具体的な加工
形状付与(除去)除去加工(削る・切る)切削、鋸断、研削、
放電、ブローチ

形状付与(除去)の役割は、ワークの不要な部分を除去することです。

分類InputProcessOutput
形状付与
(除去)
ワーク単位の材料除去加工
(削る・切る)
除去済のワーク

具体的な加工を下記で纏めました。

数が多いので、参考程度に抑えましょう。

具体的な加工説明
切削
(せっさく)
工具を用いて材料の不要な部分を
削り取り、材料の形状や寸法に
仕上げる
・旋盤加工
・フライス加工
・マシニングセンター
鋸断
(きょだん)
鋸歯(のこぎりは)を用いて、
材料を所定の寸法に分割する
・バンドソー
・丸鋸
研削
(けんさく)
砥石を用いて材料表面を微細
に削り取り、材料の寸法精度
や表面仕上げを整える
・円筒研削
・平面研削
放電電気エネルギーを利用して
金属を精密に削り取り、
材料の形状や寸法に仕上げる
・ワイヤー
・型彫り
ブローチ棒状の特殊工具「ブローチ」
を用いて、材料の穴や溝の
形状を整える
・スプライン
・キー溝

形状付与(成型)

プロセス役割具体的な加工
形状付与(成型)成形加工(変形させる)プレス、板金、鋳造、鍛造、樹脂成形

形状付与(成型)の役割は、ワークの型を整えることです。

分類InputProcessOutput
形状付与
(成型)
ワーク単位の材料成形加工
(変形させる)
成型済のワーク

具体的な加工を下記で纏めました。

数が多いので、参考程度に抑えましょう。

具体的な加工説明
プレス金属板を金型で「打ち抜く・曲げる
・絞る」加工
・打ち抜き
・曲げ
・絞り
板金金属板を「切る・曲げる・溶接する」
ことで形を作る柔軟な加工
・レーザー切断、
・タレパン
(タレットパンチプレス)
・ベンダー曲げ
鍛造金属を叩いて(圧縮して)強度を高め
ながら形を作る加工
・熱間鍛造
・冷間鍛造
鋳造金属を溶かして型に流し込み、
冷やして固める加工
・砂型鋳造
・ダイカスト
樹脂成形樹脂を溶かして金型に流し込み、
冷やして固める加工
・射出成形
・ブロー成形
・押出成形

接合

プロセス役割具体的な加工
接合接合加工(つなぐ)溶接、ろう付け、接着

接合の役割は、ワークとワークを接合することです。

分類InputProcessOutput
接合・除去済のワーク
・成型済のワーク
接合加工
(つなぐ)
接合済のワーク

具体的な加工を下記で纏めました。

数が多いので、参考程度に抑えましょう。

具体的な加工説明
溶接金属同士を「母材を溶かして一体化」
させる接合
TIG溶接
MAG溶接
スポット溶接
レーザー溶接
ろう付け母材は溶かさず、融点の低い金属(ろう)
を溶かして接合
・ハンダ付け
(軟ろう付け)
・ろう付け
(硬ろう付け)
接着樹脂系の接着剤で材料を「化学的に結合」
させる
エポキシ系
アクリル系
ウレタン系
瞬間接着剤

仕上げ

プロセス役割具体的な加工
仕上げ表面処理
(表面を強化・保護)
研磨、表面処理

仕上げの役割は、確定したワーク形状に滑らかさ・強化・保護することです。

分類InputProcessOutput
仕上げ接合済のワーク表面処理(表面を強化・保護)半製品 or 製品

具体的な加工を下記で纏めました。

数が多いので、参考程度に抑えましょう

具体的な加工説明
研磨表面を“削って”滑らかにする工程・バフ研磨
・ラップ研磨、
・ポリッシング
・ホーニング
・超仕上げ
表面処理表面を“変化させて”性能を付与する工程・めっき
・アルマイト
・塗装・粉体塗装
・化成処理
・PVD/CVD(蒸着)
・ブラスト処理

特性付与

プロセス役割具体的な加工
特性付与熱処理
(硬さ・組織を変える)
焼入れ・焼戻し、
焼なまし・焼ならし

特性付与の役割は、鋼の“強さ・硬さ・靭性・加工性”をコントロールすることです。

分類InputProcessOutput
特性付与接合済のワークor 半製品熱処理(硬さ・組織を変える)製品

具体的な加工を下記で纏めました。

数が多いので、参考程度に抑えましょう

具体的な加工説明
焼入れ鋼を硬くする処理全体焼入れ
表面焼入れ
浸炭焼入れ
窒化処理
焼戻し鋼の靭性を上げる処理
(割れ防止)
低温焼戻し
高温焼戻し
焼なまし柔らかくして加工しやすくする処理完全焼なまし
球状化焼なまし
応力除去焼なまし
焼ならし組織を均一化して強度を安定させる処理完全焼ならし
部分焼ならし
高温焼ならし

まとめ

今回は初級編の第41回で生産準備の観点でMethod(方法)に関して説明しました。

生産ラインの加工工程の全体像がしっかりと掴めたのではないかと思います。

少し専門的な知識ですが、概要だけでも抑えておいてくださいね。

今後も生産技術関連の知識を発信していきたいと思いますので、引き続き、よろしくお願いいたします。

げーちゃんでした。

  • 加工工程の種類と役割:6種類
    ①素材準備:加工に必要なサイズに切り分けること
    ②形状付与(除去):ワークの不要な部分を除去すること
    ③形状付与(成型):ワークの型を整えること
    ④接合:ワークとワークを接合すること
    ⑤仕上げ:確定したワーク形状に滑らかさ・強化・保護すること
    ⑥特性付与:鋼の“強さ・硬さ・靭性・加工性”をコントロールすること

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